私の従妹の話です
時々顔が火照る、ちょっとイライラする…そんな程度の症状でしたが、更年期障害で近くの産婦人科を受診し、ホルモン補充療法を勧められました。
確かにエストロゲン製剤は良く効いて、症状は改善、ついでに肌の調子が良くなったと喜んでいました。
医師からは「子宮がん検診は注意して受けてください。」と言われていたので、定期的に検査を受けていました。
でも同時に
「ホルモン補充療法は乳がんの予防になるので、乳がんはあまり心配しなくて良いですよ。」
と説明されていたのです。
どっちの説もある
ホルモン補充療法が乳がんの予防になる…。
確かにそいう説はありましたが、そうではないという説もあります。
最近では、5年以上ホルモン補充療法をすると乳がんの発生が増えると言われています。
「乳がんをあまり心配しなくて良い」ということはないのです。
医師の話を鵜呑みにした従妹は、子宮がん検診は小まめに受けたけれど、毎年受けていた乳がん検診を受けなかったのです。
ある日、自分で乳房のしこりがあるのに気づき乳腺外来を受診、乳がんと診断されました。
しこりは自分でハッキリ気付くサイズですから、結構大きくなっていました。
女性ホルモンが影響するタイプの乳がん
乳がんには色々な種類があるようで、従妹のがんは女性ホルモンが影響するタイプでした。
ホルモン補充療法でせっせと乳がん細胞に栄養を与えていた状態だったのでしょう。
医師が、子宮がん検診も乳がん検診もどちらも受けるように指示していれば、もう少し早期に発見できたのに…と悔やまれます。
それ以前に、ホルモン補充療法以外の選択をしていれば…と思います。
幸い、従妹は治療の一番ツラい所を乗り越え、投薬は数年単位で続くようですが、今はすっかり元気にしています。
しかし、何故、医師が「乳がんの心配はいらない」と説明したのか謎です。
確かに私が会社勤めしていた頃の古い知識ではそうですが、今は乳がんにも注意するよう、あちらこちらで目にします。
病院に行くなら専門医を受診しましょう
もしも更年期障害で本当にツラくて病院に行くなら、専門の医師を探しましょう。
何でもかんでもホルモン補充療法ではなく、漢方薬など、症状に合わせて治療の方針を示していただけると思います。
少なくとも、「乳がんの心配はいらない」なんて話は出てこないでしょう。(従妹のことが悔やまれてならないです。)
病院に行くほどでもないor行かずに済ませるなら、サプリメントなどを活用しつつ、食事や日々の過ごし方、心の持ち様に気をつけて乗り切る…なんてのもおすすめです。